2009/03/22

キューバ音楽考察①

「ブエナ ビスタ ソシアル クラブ」を観て以来、キューバ音楽にハマってしまった。

以前から「ソン」「ルンバ」「マンボ」などポピュラーなキューバ音楽を聴いたり
演奏したりしてきたのだが、改めてその洗練された旋律、
圧倒的に躍動感のあるリズムに魅せられた。

しかし、今は便利ですよね~
「You Tubu」で検索するといっぱい出てくる♪

毎夜深夜までみまくっています(笑)


そして、みればみるほど、どのような経緯で高度な音楽が発展してきたのか、
歴史が知りたくなってきた。

「ブエナ ビスタ ソシアル クラブ」 をみると老ミュージシャン達は、
なんともいえない自然に湧き上がってくる笑顔で演奏している。

本当に音楽を愛し、音楽に敬意をはらい、
音楽がただ好き、というだけでは表しきれないような笑顔である。

喜びに満ちた演奏というのを更に超えて、
なんか音楽が体中に流れる血液の一部になっているような・・・・

特に、トレス(ギターに似た楽器)奏者で歌手のコンパイ・ゼグンドの表情には
惹きこまれた。

1998年の撮影時、彼は90歳であったが、インタビューの中で、
「若さの秘訣ってかい? そりゃぁ、あれじゃよ。いつまでも男でいるってことよ。
いまも6人目の子作りに励んどるぞ!ぐわぁっはっはっ!」

いやいや、なんともうらやましい(笑)

人間的にとても魅力のある人なんだろうね。

しかし、「ブエナ ビスタ」で世界中から脚光を浴びた数年後、
2003年に享年95歳で亡くなっている(合掌)

そして、もう一人印象に残った老音楽家、イブライム・フェレール。

この人は不思議な人だ。

普段話す時は(インタビューの中で)かすれたようなダミ声だが、
ひとたび歌いだすと、信じられないくらいピュアな甘い歌声になる。

彼はレコーディングへの参加を呼びかけた時、靴磨きをして生計を立てていたという。

インタビューの中で彼は、
「生きていくのもやっとで、何度も音楽をやめようと思った。
しかし、大好きな音楽は捨てることができず、
今こうして仲間と音楽をしていることに喜びを感じる。」と語っている。

キューバという国は、大国アメリカの国策により左右され、
民衆は質素な生活を強いられてきたという経緯がある。

その反面、アメリカと蜜月の関係にあった1920年頃の首都ハバナは一大歓楽街であり、
軒を連ねるキャバレーでは、豪華絢爛なショーが毎夜開催されていたという。
ミュージシャンは引く手あまたで、キューバ音楽が一気に発展した時期でもある。


さて、イブライム・フェレールであるが、
この人も2003年、享年78歳で亡くなった(合掌)

「ブエナ ビスタ ソシアル クラブ」の大ヒットで日の目を浴び、お金も入ってきた。
しかし、驕ることなく死ぬまで質素な生活を続け、手にしたお金は親戚知人に分けたという。





2009/03/09

ブエナ ビスタ ソシアル クラブ

コンガ教室の生徒さんからお借りしたDVDをみた!

【ブエナ ビスタ ソシアル クラブ】

以前から見たいな、とは思っていたんだけど、
ずぅ~っと見る機会がなく忘れかけていたところ、
「これ見ますか?貸しますよ。」 と声をかけて下さって、
一気に忘却の彼方から蘇った。

この映画のタイトルになっているブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブは、
1930年代前半にキューバの首都ハバナで設立された、
実在した社交クラブの名に由来する。

社交クラブと言っても、会員の多くは貧しい黒人住民がほとんどだったらしい。
週末になると、貧しいながらも自分なりに目一杯おしゃれをしてクラブに出かけ、
音楽やダンスを楽しんだ。クラブで演奏するミュージシャンは皆超一流。
とにかくこのクラブへ行けば唯一の楽しみである【音楽】に思う存分浸れる場所であった。
しかし、キューバ危機が起こった1962年に解散している。

現在でもハバナ市内に古びた質素な建物が現存してるとのこと。

映像は1999年に撮影され、
当時、全世界(特にスペイン語圏)で大ヒットしたらしいんだけど、
そんなにヒットしたなんてしらなかったな~。

さて、内容はというと、
アメリカ人ギターリストのライ・クーダーがキューバの老練ミュージシャンたちを集めて
何曲かを録音した、その演奏風景と老人たちの独白、
更にはニューヨークのカーネギーホールでのリサイタルの模様も収録されているといった、
音楽ドキュメンタリー映画になっている。
また、世界遺産に登録されている、
旧ハバナ市街のとても情緒あるマレコン通りの映像もあり、
とても見ごたえがあった。

ラテン音楽好きの人には溜飲ものの映画。
オススメです。